アメフクラガエル以外のフクラガエル見てみたいけどどうすればいいんだろう?
世界一可愛いカエルのサバクフクラガエルにはどうやったら会えるのかな?
多くのフクラガエルに会うためには南アフリカに行くのが一番。というかそれしかありません
こんにちは。ふくら博士(自称)です。
僕はフクラガエルが好きすぎて、5年間のべ3ヶ月にわたり南アフリカの各地を旅して、16種類のフクラガエルと出会ってきました。
こんな僕が、フクラガエルに出会う旅の方法を紹介します。
この記事では、大まかな点だけお伝えします。細かい情報はそれぞれ記事を書きます。リンクからご覧ください。
冒頭のお悩みの例で出した「サバクフクラガエル」に会える場所や季節も詳細は別記事で書きます。(なるべく早く書きます)
フクラガエルの聖地・南アフリカ
フクラガエルは全部で20種類(+未記載種7種)が知られていますが、すべてがアフリカに生息しています。
➡️ フクラガエル全20種の名前【学名・和名・英語名リスト】
そのうち16種類(+7種類)が南アフリカ共和国に分布しています。
このためフクラガエルに会うには、基本的には南アフリカに行くことになります。
南アフリカについて
南アフリカは日本からおよそ14000kmの距離にある、アフリカ最南端の国です。
首都はプレトリア。人口6200万人。面積は日本のおよそ3.2倍(122km2)でかなり広い国です。
南アフリカには8つの州があり、そのうちフクラガエルが見られるのは、地図で黄色で書いてある
- 西ケープ州
- 北ケープ州
- 東ケープ州
- クワズール・ナタール州
- ムプラマンガ州
- リンポポ集
です。
南アフリカの生活
アフリカといえば、不便で怖いという印象が強いかと思います。
でも南アフリカはBRICSと呼ばれる新興5カ国の一つで(2024年現在では11カ国)、とても発展した国です。(もちろん、いかにもアフリカという土地も多いですが [特に東部])
食事は日本人に合わない国も多いですが、南アフリカの食事は大丈夫。とても美味しいです。
市街地には、マックもケンタも普通にありますし、スーパーも巨大なショッピングモールなんかもあります。(その工事がとある悲劇を生んでいます…)
アメフクラガエルに会える街・リンポポ州ポロクワネにあるマックとケンタ
少なくとも都市部では、いかにもアフリカ〜という印象はなく、生活の不便を感じることは全くありません。
スーパーマーケットもたくさんあります。
Woolworths・Pick n Payなどが有名です。特に世界最大の食品小売企業SPARが運営しているSPARは、どんな街にもある印象で、日本のイオンみたいでした。治安の悪い田舎にもちゃんとあって、とても助かりました。
ちなみに、昔日本にあったコンビニのSPARと同じ系列ですので、40代以降の方は見覚えがあるロゴかもしれません。
スーパーや軽食屋で適当に食料を買うか(ミートパイや南アフリカのサンドイッチのギャッツビーが多かった)、キッチン付きの宿であればスーパーで買い物して自炊もしてました。
特におすすめは果物で、種類が豊富な上に安くて美味しいです。
物価は都市部だと日本より日本と同じぐらい、地方だと日本よりもだいぶ安いです。
レストランで食事をすると、もともと少し高い上にチップも払わないといけないので(自分で額を決めます。飲食代の10%が相場です)、かなり割高になります。
地方では素泊まり1泊500円というところもありました
治安
治安に関しては、やはり日本より悪いです。
特に、都市部のスラムと東部の街では普通にホールドアップ(強盗)があるとのことで、1人で歩くことは避けるべきです。
幸い僕は危ないことにあったことはありませんが、カエルを探しているときに、銃を持った人(自警団のような組織の人)に怪しまれて職質されたことはあります。
南アフリカを旅する上での注意点は外務省の手引きが最も参考になるでしょう。
➡️【南アフリカ滞在安全の手引き】
ビザについて
日本から南アフリカに行く場合、基本的にビザはいりません。
ただ、以下の条件を満たしていないといけません。
ビザなしの条件
渡航目的 | 観光・知人訪問・商用(短期) |
滞在期間 | 90日以内 |
パスポートの有効期限 | 南アフリカ出国後30日以上 |
パスポートの未使用査証欄(スタンプ押すところ) | 南アフリカ入国時に2ページ以上 |
その他 | 出国用の航空券のチケットを持っていること |
ほとんどの人は大丈夫でしょう。もし条件に当てはまらない人はビザを取りましょう(参照:外務省南アフリカ共和国)。
航空券について
航空券はそれほど高くありません。
フクラガエルを見られるシーズン(基本オフシーズン)で、出発日を選べば、成田空港ーケープタウンで往復で17万円からあります。(2024年8月時点で)
成田ーヨハネスブルグ、成田ーダーバンで最安だと14万円台からありますね。
どの空港を利用するか
日本から南アフリカに行くには、以下の3つの国際空港を利用します。
- O・R・タンボ国際空港(ヨハネスブルグ)
- ケープタウン国際空港
- キング・シャカ国際空港(ダーバン)
そこから先は国内線の飛行機に乗り継ぐか、レンタカーを借りることになります。
どの空港を選ぶかは、どのフクラガエルを見たいかによって変わります。
アメフクラガエルならO・R・タンボ(ヨハネスブルグ)国際空港に行き、そこから乗り換えてポロクワネ空港までいくか、レンタカーを借りることになります(300kmぐらい)。
ナマクワフクラガエルやスナフクラガエルであればケープタウン国際空港からレンタカー(50km圏内)。
サバクフクラガエルやあればケープタウン国際空港からレンタカーか(およそ700km)、ヨハネスブルグから国内線でアジニーズ空港へなどです。
キノボリフクラガエルやミニフクラガエル(未記載種)であれば、キング・シャカ(ダーバン)国際空港国などです。
宿泊【ベースの宿以外は臨機応変に】
南アフリカについた日や、帰国1日前は日本から空港近くの宿を予約していました。
また行動の起点となるベースの宿を一つ準備しておき、そこは日本で予約していました。
拠点の宿宿は一泊6000円以下をめどにしていました。
南アフリカでは、朝食付きで会いている部屋や1軒屋を貸す、B&B(Bed and Breakfast)という形式の宿が多く、ホテルよりも安い上に自由度が高いのでお勧めです。
基本的には雨を追いかけることになるので、天気予報を見て目的地を決めた後にネットで予約します(AgodaやBooking.comなど)。
移動しながら前日・当日予約も珍しくなかったです。
別ページにて、泊まった街と宿を紹介します(全部覚えているわけではないのとなくなってしまったようなところもああるので一部です。
➡️ふくら旅【実際に泊まった街と宿】
フクラガエルに会いに行くには季節が7割、と言っても過言ではありません(残り2割が天気で最後の1割は運)。
現地ガイドについて
よほど旅慣れていない限りは1人の行動は絶対に避けましょう。
2人以上の旅行を強くお勧めします。2人以上で行く場合でも可能な限り現地ガイドを雇った方がいいと思います。
防犯上の理由もありますし、やはり土地勘のある方がいると移動や宿での交渉がスムーズです。
南アフリカでの車の運転は都市部以外は最高に楽しいですが、安全を考えるならガイドさんに運転してもらうのがベストです。
さらにふくら旅の最大の特徴として、カエル探しに夜と早朝に活動します。この場合、こちらが不審者に思われることもあります。
こんなとき、アジア人であることや明瞭な英語が話せないと困ったことになりかねません。このため、できればガイドさんがいた方がいいのです。
僕の場合は、知り合いの方がずっとガイドについてくれましたが、多くの場合はネットで探すことになると思います。
人によって1日の料金は1-2万円ぐらいだと思いますが、それ以上に次に説明する都市部から離れる大移動と、夜と早朝のカエル探しに付き合ってくれるかを事前に確認と交渉をする必要があります。
フクラガエルに出会う旅【かなり特殊な旅】
ふくら旅の基本【雨をおいかけろ!】
フクラガエルに出会うには、臨機応変な行動が必要です。
というのも、フクラガエルは雨が降る少し前から雨が降ったあとの数日間しか見つからないからです。
(オスは、気圧の変化に反応して鳴くと言われています)
一度、雨が降っていない状況でひたすら土を掘ってフクラガエルを探しましたが、無理です。見つからないです。
つまり、フクラガエル探しの旅は普通の観光と全く逆。
天気予報とにらめっこしながら、雨を追いかけて南アフリカ中を旅することになります。
なのでツアー旅行は基本的には無理。完全に自分で計画を立てる旅行となります。
(ツアー会社にこのようなプランでお願いすると、無理!と言われるか、やってくれたとしても1人150-200万円ぐらいになるのではないかと思います)
しかも、数週間前から予定通りに旅することはほぼ不可能で、早くても10日前におおよその行動が決まります。
場合によって当日朝に行く場所を決めて、1000km近く走る、なんてことをすることもあります。
このような行動のため、レンタカー必須です。
レンタカーは、車種を選べばそこまで高くありません。また、4駆のオフロード車などのガチアウトドアな車ではなくても大丈夫です。
2週間借りっぱなしで、オートマ車なら6万円(1日5000円ぐらい)、マニュアル車なら4.5万円ぐらいです。
➡️【南アフリカのレンタカー】
フクラガエルに会える季節
雨が降らないと出てこないので、雨がよく降る時期に行く必要があります。
しかも、雨季の中旬以降は繁殖が終わってしまい、地表に出ている個体数が少なくなります。
このため基本的には雨季の初めを狙っていくことになります。
例えば、アメフクラがエルが分布しているリンポポ州は11月の終わり頃からが雨季で(年によって少しずれます)、12月中旬までがフクラガエルがよく現れる時期です。
この2〜3週間ぐらいの短い時期を逃すと、フクラガエルに会うのは非常に難しくなります。
逆にいうと、フクラガエルに出会うたびは、長くて1ヶ月、少数の種に狙いを定めるのなら、1週間でできなくもありません(成否は雨が降るかどうかで大きく変わります)。
さらに難しいのは南アフリカでは雨がよく降る時期が地域ごとに違うということです。
多くの種のフクラガエルが生息している西ケープは、他の地域と雨季が真逆で冬から春(4-8月から)に雨がよく降ります。このため、狙っているフクラガエルの種類によっていくべきベストなシーズンは違います。
でも実は、裏技があります。旅に選ぶべきシーズンは別記事で詳細を書きます。
➡️フクラガエルが現れる季節【種類別に解説】
フクラガエルに会える場所
フクラガエルは種類によって分布地が大きく違うため、お目当てのフクラガエルが住んでいる場所に行く必要があります。
フクラガエルに会える場所の詳細は別記事で書きます。
➡️これを読めば会える確率大アップ【種類別フクラガエルに会える場所】
また、このブログでは私がフクラガエルに出会った詳細な場所は書きません。
理由は、まずフクラガエル保護のためです。確実にフクラガエルが見つかる場所を公開してしまうと、残念ながら、ほぼ確実に密猟する人が出ると思われ、それに加担したくないからです。
もう一つは、できれば皆さんに自力で見つけて欲しいからです。
人に教わって簡単に出会うよりも、自分で生息場所を見つけた方が、感動がより高まると思います。
居場所を探すのはちょっと難しいかもしれませんが、このブログにはフクラガエルに出会うための多くのヒントをかいておくつもりですので、難易度の高い種類以外は出会えるのではないかと思います。
基本的には、私が各種フクラガエルを見に行ったときに拠点にした街は全て公開します。
また、本に載っている場所であれば範調べれば分かることなので、比較的詳細な場所まで書くことになります。
フクラガエルの探し方
フクラガエルは鳴き声で探します。鳴き声なしにはまず見つかりません。(一部の種を除く)
意外と市街地や郊外の空き地にいることが多いので、車で走っているとフクラガエルの鳴き声が聞こえてきます。
そうしたら車を降りてフクラガエルを探索することになります。
鳴き声は聞いて覚えるのがベストです。
幸い南アフリカの全ふくらがえるの鳴き声が聞ける図鑑があります!
➡️フクラガエルの鳴き声が学べるただ1つの図鑑【絶対必要!】
携帯で聴けるので、現地で聴きながら似た鳴き声を探すのもいいでしょう。
分布地が重なっている種の場合は、狙った種と違う種の声がすることもあります。
もう一つの探し方は、地図での狙い撃ちです。これは森林や山地など市街地にいない種類に有効です。
このような種類の大まかな分布地はこのブログでも(英語の)図鑑でも分かるので、その分布地の中からここにいそう!という場所を狙ってそこに行ってみます。
特に国立公園や自然保護区にはフクラガエルがいる可能性が高いです。
ただこの場合は、(採取はもちろん不可ですが)土を掘ったりできない可能性が高いです。
保護区の入口などで管理人さんにカエルを見たいけど、ちょっとだけ朽ち木をどかしたり、土をちょっとだけ掘っていい?と聞いてみましょう。
ダメ!と言われてしまったら、自然に出てくるフクラガエルに出会えるのを期待するしかありませんが、こんな例はアメフクラガエルぐらいですかね・・・。
ちょっとだけならいいよといわれたことはありますが、ダメと言われたことはないです。(絶対に採取はするなとは言われましたが)
なお、こういう時もガイドさんがいると便利で、現地の人の感覚としてどの範囲までなら許されるのか常識的なところを教えてくれたり、公園等の管理人と交渉してくれたりします。
もちろん融通の聞かないガイドさんもいるでしょうし、交渉してもことわられることもあるでしょうけど…。
運がいいと、そのカエルなら見たことあるよ!などの情報が手に入ることもあります。
フクラガエルのいる場所の広い場所の探索法と鳴き声が聞こえてからの発見方は別記事に書きます。
➡️フクラガエルの探し方【居場所探索法と捕まえかた】
また、フクラガエルの種類別に発見の難易度をまとめておきますので参考にしてください。
➡️あなたの会いたいカエルはSランク?【フクラガエル攻略難易度リスト】
しかも、雨季の終わりは個体数が少なく、基本的には雨季の初めを狙っていくことになります。
また、フクラガエルは夜(夕方から21時ぐらいまで)と早朝によく鳴きます。
それ以外の時は寝るか、普通に観光に行くことになります。
南アフリカの観光
フクラガエル探しは夕方から夜21時ごろまでと、早朝の5時から7時ぐらいまでになります。(昼でも見つかる種はいます)
また雨が降らないとどうにもならないので、その時は観光をすることになります。
正直なところ、南アフリカはフクラガエルとは関係なしに素晴らしく美しいところが多く、観光の見どころもたくさんです。
おすすめの観光地や旅行記は別記事で書こうと思いますが、基本的には西の方はわかりやすい観光地。東の方は玄人向きというか生のアフリカを見たい、という人向きです。
ど定番ですが、テーブルマウンテンや、希望峰などは一度は見ておきたいし、風光明媚なガーデンロードや野生の動物に会えるサファリなど、見どころたくさんです!
あ、野生のペンギンにも会えます。
ぜひ観光も楽しんでみてくださいね。
まとめ
この記事では、フクラガエルに会いにいくための基本的な情報をまとめました。
これを読めばフクラガエルに合うための旅「ふくら旅」の概要がわかっていただけるかと思います。
知識がない状態よりは、はるかにフクラガエルに出会える確率も上がっているはずです。
実際に行く人は少ないと思いますが、この記事があなたの背中を押すことができたら嬉しいです。
実際に行くことを計画している人や、もっと詳しいことが知りたい!という方のために、もっと詳しい、ディープな記事を書きます。
どうぞお楽しみに!
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